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Esquire 2022年4月号 インタビュー全文和訳

Esquire 2022年4月号 オンソンウのグラビア

雑誌「Esquire」にソンウ君が登場。
2020年にも登場したことがあり、2年ぶり2度目となります。

毎回"歴代級"を更新していくソンウ君のインタビューですが、今回もまさに歴代級ㅠㅠ
俳優オンソンウの成長記やペンミに込めたファンへの想いなどが満載です!

グラビアやメイキング映像まとめはこちら

インタビュー原文はこちら

目次

オンソンウという、深い清澄

彼は躊躇なく語る。悔しさと怖さという感情について。変化とその傍らに立ち上る悩みについて。その全てがついには「無限の可能性」に対するものとして聞こえた理由は、それらがオンソンウの思慮深く芯の強い言葉で、彼の低くも確固とした声で語られたためだ。

―(コーヒーの注文を終えて)バニララテにしたんですね。キャラメルマキアートではなく。

大好きですけどね、キャラメルマキアート(笑)。ただ、ずっと飲んでいるうちに甘すぎるなと思ったんですよ。なので、こだわりが薄れたというか…甘いけど、でも甘すぎないものをと思って、バニララテなどを選ぶようになりました。

―実は気になっていたんです。ドラマ「コーヒーを飲みましょうか?」でコーヒーのことを体系的に学ぶ必要があったと思いますが、それがご自身の好みに影響を与えたのかどうかが。

たしかに影響はありました。美味しいと有名な店ではドリップコーヒーにすることもあります。でも今はよく知らないカフェで味に期待するのも難しいので、状況によって変わりますね。

―このドラマはコーヒーについての奥深い知識を扱いながらも、オレンジカプチーノやアフォガードのようなメニューも登場していましたね。いわゆる"純粋令"のようなコンセプトの作品ではない点が良かったです。

そうなんです。実際、最近のコーヒー好きにはドリップコーヒーだけを好むのではなく、ラテなどの甘いメニューが好きな方もかなりいるんですよ。

―今はそういう時代なんでしょうね。高級ウイスキーでササッとハイボールを作って楽しめる人のほうが、洗練されていてカッコよく見えるような。

そうですね。コーヒーもそれぞれのメニューに合うコーヒー豆があるじゃないですか。それと同じように、ウイスキーもハイボールに合うものがあるようです。質の良いウイスキーは香りや風味が強いので、僕もまずはできる限りスタンダードな飲み方から始めるのがいいと思っています。

―ウイスキーがお好きなんですか?

好きとまではいかないんですが、飲むようにはなりました。あまり二日酔いにもならないし、すっきりしているので。僕はお酒の味を楽しむというより、雰囲気で楽しむほうなんです。それでウイスキーを好むようになりました。

ウイスキーを飲みながら飲み会ゲームをやろうとは言わないですよね。一気飲みしろなんて言うこともないし。ウイスキーを飲む時の落ち着いた雰囲気が好きなんです。

―ところで、2年前にもソンウさんにインタビューさせていただいたんですが。

地下にスタジオがあるビルの2階でしたよね。眺めのいいテラスがある所で。

―覚えていてくださったんですね。髪が伸びたしマスクもしているので、分からないだろうと思ったんですが。

覚えてますよ。あの時はドラマ「十八の瞬間」の話もしたし、アルバム「LAYERS」の活動終盤だったので、アルバムの話もしましたよね。

―当時も私なりにソンウさんについてたくさん調べたと思っていたんですが、まだまだ知らない面がいくつもありますね。今回のインタビューの準備をしながらもそう思いましたし、今もそうですし。ウイスキーがお好きだとは。

新しいものを吸収しながら、僕なりに進化を続けています(笑)。

―この2年、どのようにお過ごしでしたか?

撮影ばかりでしたね。とはいえ、そこまで忙しかったわけでもないんですが。

―多くの作品に出演されていましたよね?

コツコツとはやっています。ですが、一つひとつの作品の演技に全力を注ぎたいという思いがあり、そのために他のことは気に留めず作品だけに集中したんです。こういう言い方をすると、作品の出来が良くないといけない気がしますが(笑)。とにかくまだ半人前なので、そうやって集中したことがプラスになりました。

―はたから見ると忙しく見えるかもしれませんが、ソンウさんは以前からやってきたことがありますから。

ええ、相対的ということですね。アルバム活動をする時は、関連する様々なコンテンツがどんどん出ますよね。それを消化しないといけませんし。ですがドラマや映画の場合、一つの作品のために一歩ずつ共に励み進んでいく感じがあります。脇目も振らず集中できる時間は、忙しいというよりも心地よく感じられました。

―公開予定の映画だけでも3本あります。

そうです。「人生は美しい」「チョン家の牧場」「ソウル・バイブス」、そして特別出演したNetflix映画まで含めれば4本です。いつの間にかこうなりましたね。偶然に時期が重なったし、延期になったものもありますし。

―「人生は美しい」は、2年前のインタビューでも公開間近だとお話ししました。

制作発表会までやりましたよね。「来週、劇場でお会いしましょう」なんて言っていたのに(笑)。いまだに公開されていませんね。

―こんなご時世になるなんて、誰も思いませんでしたから。

それもありますが、とても良い作品だから世に出せずにいるとのことなんです。

―適当に妥協して公開してしまうには惜しい作品だから?

ええ。そう思っているんです、僕は。「人生は美しい」は、絶対に劇場で見るべき映画なんです。やはりミュージカル映画じゃないですか。四方から囲まれるような音響で鑑賞してこそなんですよ。なので状況がもう少し良くなって、劇場に活気が戻るのを待っているように思います。

―分かる気がします。スマホの中で小さなオンソンウが歌い踊るのを見るのと、劇場でキャストたちが自分を囲むようにして踊っていると感じられるのとでは、全く違う体験になるでしょうね。

もちろん、僕も制作陣の意図の全ては分かりません。ですが、先輩方がどれほど努力してレコーディングしたか、どれほどダンスの練習をしたか、そういうのを見てきたので。

個人的には、大きな映画館の大画面と音響に圧倒されて体も心も包まれるような、そんな瞬間が思い浮かぶ場面が多かったんです。ですから、この作品は必ず映画館で、良い時期を見はからって公開するべきではと、折に触れて胸が痛くなります。

―「チョン家の牧場」はいかがでしたか? あらすじを見ると、俳優オンソンウが初めて作品の雰囲気を作り出す、"森になる"役割を担ったように思えました。

そうなんです。雰囲気を作り出す役。僕にとって非常に良い、そして必要だと思っていた経験でした。実際、僕は未熟ながら、主演として俳優のキャリアをスタートしました。それゆえに難しさを感じた部分が多かったんです。

もちろん、主役だけが作品を引っ張るわけではないですが、主演が自分の役を十分に理解して生き生きと表現できなければ、キャラクターは生命力のない人物になってしまいます。そうならないために共演の方とも力を合わせ、キャラクターを創造する必要がありますが、それができなかった場面が多かったと思っています。

だから「チョン家の牧場」でジョンフンを演じたことは良い経験になりました。先輩方の演技を見ながら演じられたという面でも、他の人物たちにポジティブな影響を与えるキャラを演じられた点でも。

―「必要だと思っていた経験」という表現が耳に残ります。

とても良い経験でした。「エネルギーをほとばしらせるってこういう感じかな?」という方向性をつかめた気もしました。僕は話す時に声がこもるほうなんです。声が前に出ていくのではなく。

俳優としては良くないんですが、実のところ役によってはそれが役に立つこともありました。ジュヌ(十八の瞬間)やイス(場合の数)のようなキャラを演じる際に有利な面もあったんです。二人ともむやみに気持ちを表に出すというよりは、内面の傷などを抱えたまま表現しないといけない役だったので。

ですが、ジョンフンはよくしゃべるし、人々にエネルギーを与える人物なんです。そういう役は初めてでした。難しかったですが、だからこそ本当に成長できたと思います。

―ソンウさんご自身はエナジェティックな人ではありませんが、それでも愉快でウィットに富んだ方ですよね。考えてみたら、これまでそういう役を演じられたことは一度もないですね。

ありませんね。それは映画関係者の方々からもよく言われました。「大人しくて物静かな役だけじゃなくて、違う役もやってみたら」「コミカルな役にも挑戦してみたら」と。

僕もそうしたくて、もう少しいろいろな視点で役を選んでみようと努力しました。しかし元々の自分の性格といっても、それをキャラに反映させることは容易ではないんです。僕自身、エネルギッシュな感じを出そうとしたら少し怖気づいて、一歩引き下がってそこから始める傾向もあるので。

―むしろ、思いきり表現することが難しいんですね。

自分でも気づかないうちに、平凡にやろうとしているような気がしますね。出来ないところを見せたくないので。自分の中のエネルギーを全部ぶちまけたことがほぼないので、この程度なら無難じゃないかなという安易で傲慢な考えで自分を合理化してばかりいるんです。

「ソウル・バイブス」の撮影でも、監督から「ここでジュンギはもっと雰囲気を変えないと」と言われて、ようやく気づいたんです。「また平凡にやろうとしてたんだな」と。

―可能性の代わりに安定を選んでいるとも言えますし、冷徹な目で自分を客観視しているとも取れます。

もし、もっと優れた思考と能力を持っていれば、もっと準備ができていれば、キャラと同化した状態を持ち続けていられるでしょう。そうすれば、僕が何をしてもそのキャラがする行動になると思うんです。

あまりアドリブができなくなったのも、いつもセリフとセリフの間にそのキャラではなくなる瞬間があったからなんです。本当に難しいです。ともすると演技ではなくて、オンソンウがするアドリブになってしまうんですよ。

だから、経験豊富な先輩方を見ながらいつもすごいなと思います。何を言っても、何をしても、そのキャラがやりそうなことになるので。

―とはいえ、演技に対して消極的なわけではないですよね。最近発売された「コーヒーを飲みましょうか?」の台本集を読んでも感じられました。
ゴビの表現に、台本とは違う点があったんです。例えば、最終話でゴビがアフォガードを食べた時の反応も、台本には「明るく笑う」とだけ書いてあったんですが、ソンウさんは涙がこぼれそうな、泣きそうな表情でした。

初めて台本読み合わせをやった時から、そのシーンでは涙が出そうな感じがしたんです。僕も泣きそうだったし、ゴビもそうだったんだろうなと思いました。

店を離れて過ごした歳月と店への恋しさが、その一杯に詰まっているわけです。コーヒーの味だけでなく、店の中の雰囲気や、そこに店長もいて、ゴビが初めてこのカフェでコーヒーを飲んだ瞬間の記憶まで、全てがそこに詰まっているんです。

しかし問題は、最初にそうやって考えてしまうと、うまく泣けないんですよね。「ここでは泣くべきな気がする」「泣きたいんだけど…」と思うと、涙は出ません。そういう風に見せたいという気持ちが最優先になってしまうので。ここはこんなシーンにしたいという気持ちが先走ってしまうからです。

―そのシーンを受け止めた時の素直な気持ちが、自然と表現に対する欲求に繋がるものなんですね。

そうなんです。そして、逆にそれよりも前、10話を撮影したときに不思議なことを経験しました。

ゴビが店長に解雇されて泣くじゃないですか。実はそのシーンも、台本にあったのは「衝撃を受けて寂しがる」くらいの内容だったんです。ですが、撮影しながら店長の言葉を聞いて、不意に涙がこぼれたんです。びっくりして我慢しようとしても止められませんでした。

これまで、こんなことはなかったんです。泣こうとも思わなかったのに涙が出るということは。ちゃんと聞けたんだな、と思えました。「パクホサン先輩のセリフを、僕がちゃんと聞けたんだな」。カットがかかっても、ただ呆然としていました。

―予想外のことが起きたのに、一発OKになって。

心配になったんです。このシーンでここまで感情を露わにするのはちょっとオーバーじゃないか…だから監督に聞きました。涙まで流すのはやりすぎではないかと。

ですが、監督も少し目頭が熱くなっていた気がしました。僕の見る限りでは(笑)。このままでいいと言われて、余計に変な気持ちになりました。これはどういうことだろう、どうすればいいのか。

そんなことがあったので、かえって最終話では少し満足できない結果になったのかもしれません。

―個人的には、最後のシーンで泣きそうな感じなのが良かったと思いました。監督もそれを気に入って、作品全体では異例の長回しを使ったのではないかと。

そうですよね。つまりこういうことです。演技が、自分の感情や自分がやりたい最優先事項ではなく…(独り言のように)うーん、難しいな(笑)。

とにかく、監督や視聴者がどう感じるかが重要じゃないですか。僕がこうしたいという気持ちや自分の感情でやってもダメなんです。もし僕が100%満足できるレベルで表現できたとしても、見る人がそう感じ取れなかったら失敗ですから。その点についてもよく考えるべきだし、さらに成長しないといけないと思います。

―過去の作品に対して、もっとこうすればよかったと思うタイプですか?

悔いが残るのはどうしようもないですね。成長する中で今までの作品を見直すわけなので。「この状況ならこうしてもよかったのに」「このキャラならこんなこともできたのに」「もっといろいろ考えるべきだったな」と…それでも、その時点で出来る限りのことをしたんだと思って自分を慰めています。

「十八の瞬間」でジュヌの誕生日が出てくるんですが、今でもファンの方がジュヌの誕生日にお祝いの投稿をしてくれるんです。そういうのを見ると不思議な気持ちになります。そのキャラが本当にまだ生きているような気がして。

僕が何かをやったというより、ファンの方がずっと覚えていて消えないようにしてくれているんですが、それがなんだか不思議だし嬉しいんですよ。

―数日後にはファンミーティングですね。2年ぶりですが、いかがですか?

緊張して、ドキドキして、震えて…という感じです。実は、ファンミーティング開催を決心するのも簡単ではなかったんです。どうなるか分からないご時世というのもありますが、時期のことを心配するのも、ともすれば僕が怖気づいているからではと思えて。

数年間こういう機会がなかったので、ステージでファンの方に会うと考えると少し怖くなりもして。皮肉なことに、すごく会いたいからこそ怖くなるんです。皆さんが待ち続けていたその時間を十分に満たしたいという気持ちのせいで。でも、満足してもらえないのではないかという事実のせいで。

―分かる気がします。例えが適切か分かりませんが、休暇中の軍人が、とりわけ彼女といる時にすごく気まずそうにしているというか。彼女に対する思いが大きいからこそ緊張するし、前とは違う姿がどう思われるか心配にもなるし。

そうなんです。そんな気持ちがなければ、怖いとも思わないはずです。ステージに立って変に見えないか、完璧な姿を見せられるか、間違えはしないか…そんな心配もしないでしょう。

今回のファンミーティングでは、ソロアルバム「LAYERS」の5曲の中から4曲をやろうと思ったんです。ファンの皆さんは絶対に僕のダンスや歌が見たいだろうし、ファンミーティングはファンの方へプレゼントを贈る場ですから。
ですが、そう考えながらもやっぱり怖いんです。僕がアルバムを出してから、一度も全曲をやったことがないんですよ。

―アルバム活動の真っ最中でも、「GUESS WHO」がとても大変だったと…

ええ(笑)。その1曲をやるのも大変でした。

―インタビューの序盤でお話ししたとおり、ソンウさんは新しいものを吸収し続ける方ですから、その変化にファンの方が眉をひそめたりしないか心配にもなりますよね。まずご自身の状況から大きく変わったじゃないですか。

確かにそうですね。多くの変化がありました。どうにもならないものもあったし、環境の変化によって制限されたこともありました。

アイドル活動は切れ目なくファンとの交流がありますよね。アルバムが出れば1〜2ヶ月はずっと公演やコンサート、ファンサイン会などのあらゆる形で、ほぼ毎日のように皆さんとお会いしますから。でも今は、一人で悩み考える時間が増えました。ファンの皆さんと直接お会いするのは本当に久しぶりです。

―ステージでのパフォーマンスが人々と繋がってパワーをもらえる仕事だとしたら、演技は自分の内側に深く潜って集中する作業だと言えますね。想像でしかないのですが。

というよりは…繋がり方が違う気がします。少なくとも、僕はいつも皆さんのことを考えています。

例えば演技のモニタリングをする時、うまく出来ていなかったら「これはガッカリされるな」と考えますし、満足のいく出来だったら「これならファンの方も喜んでくれそう」と思います。本当に、こういう思考が日常に染み込んでいるんです。

うまく言葉にできませんが、より正しくより良い成長の道を歩むにはどうしていくべきかと考えていますし、どうすればその成長が皆さんの満足に繋がり、誇らしいと思ってもらえるのか。そんなことをより強く考えるようになりました。

―俳優オンソンウの強みは何でしょうか?

僕の強みは……(しばらく考えて)僕という点です。ハハハ。

―2度目のインタビューが終わろうとしていますが、まだまだソンウさんについて知らないことが多いですね。こんなに自信満々な言葉が出てくるとは。

ナルシストだとか、プライドが高いと思われるかもしれませんね(笑)。オンソンウの長所はオンソンウだと思います。僕には確固として、僕だけの感じがあると考えているんです。しかしながら、それをしっかりと表現し伝えるには成熟度が足りないし、自分を深めることもできていない、それだけのことです。

言い換えれば始まったばかりだし、今も変わらず成長過程にあります。「この人がさらに学び成熟し自分を深めたら、これからどんな雰囲気や感じが出てくるんだろう?」そうやって好奇心をくすぐることも長所だと言えますよね。

オンソンウがこれといったイメージをまだ多くの方に与えていないこと、これから多くのものを見せていけること。それが僕の強みだと言えますね。


インタビュー中にも出てきましたが、2年前のEsquireインタビューも本当に素晴らしい内容だったんです…!
当時はまだ読むのがやっとで訳せていなかったんですが、そのうち訳したいなと思っています(…時間があれば。。)

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